きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

2歳馬戦ピックアップ2020 vol.9

ようこそいらっしゃいませ。

関東地方は梅雨明けと同時に猛烈な暑さに見舞われております。昨日は東京都、千葉県、そして美浦トレセンのある茨城に日本初となる「熱中症警戒アラート」が発表されました。
馬にも熱中症があり、とくに梅雨明けすぐの暑さに慣れていない時期に多く発症する傾向があります。また、「夏に強い牝馬」という格言とは反対に、牝馬の方が牡馬に比して多く発症しているというデータもあります。予防方法は馬体をシャワーやミストなどで十分に冷却することや、人間と同様に塩分を補給することも重要だと言われています。
(会員の皆様は2020年4月発行の会報に、競走馬の熱中症に関する詳細が掲載されております。是非、ご覧ください。)

さて、この猛暑を乗り越えて、競馬場には多くの2歳馬が軽快に疾走しています。早速、先週の2歳馬戦を振り返ります。
8月2日(日)の札幌5Rは外国産馬バニシングポイントがルメール騎手を背に、7馬身差で圧勝しました。道中は首を高くしたり、手前を頻繁に替えたりと、まだまだ幼い面もあるものの、4コーナーから抜群の手応えで後続を突き放しました。母は米ブリーダーズカップレディーズクラシックの覇者、全姉は米GI3勝の超良血馬で、今後も注目です。

今週は8月8日(土)に2歳オープン競走・ダリア賞が新潟競馬場で行われます。前走の新馬戦で、2着に0、7秒差をつけて優勝したジャカランダレーンが人気を集めそうです。母ウリウリは重賞2勝、ウリウリの全弟はダービー馬のマカヒキという血統。父のラブリーデイは今年が初年度産駒のデビュー年で、ラブリーデイの代表産駒となるための試金石ともなりそうです。

重賞競走に目を向けると、新潟競馬場では3歳限定のレパードステークス(GIII)、札幌競馬場ではエルムステークス(GIII)とダート重賞が2競走組まれています。
交流GI南部杯で2着の実績があるアルクトスはエルムステークスに出走予定。オーナーの山口功一郎様からは「ここでいいレースができれば選択肢が広がると思い、ここを選びました。久々の右回りですが、週末の北海道は天候があまり良くないという予報で、得意の湿った馬場でレースができそうなので期待しています」とコメントをいただきました。

若駒、古馬ともにオーナーの夢と思いを乗せて疾走します。是非、今週の競馬もお楽しみください。

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