きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) アイビスサマーダッシュ

7月30日は、柴田善臣 騎手、西村 淳也 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
関東地方の梅雨明けはまだ先になりそうですが、競馬では熱い戦いが毎週繰り広げられており、先週から夏の新潟・札幌開催がスタートしました。覆面歌人の京雅さんからは、新潟・夏の風物詩アイビスサマーダッシュの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

アイビスサマーダッシュ 京雅

ラスト来い
直線好きだ
ぞくぞくして
一気抜群
新潟夏だ

隠れたメッセージは「らちぞいに いだてんだ → 埒沿いに 韋駄天だ」です。
ラ()スト来い(
直()線好きだ(
ぞ()くぞくして(
一()気抜群(
新()潟夏だ(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
いよいよ夏の新潟が開幕。開幕週を盛り上げるのは直線一気、新潟の長い長い直線を駆け抜けるアイビスサマーダッシュ(GIII)です。残念ながら今年はスタンドに観客の姿はありませんが、1000m直線のこのレースは、競走馬たちが少しでも芝の状態の良い外埒いっぱい(スタンドに一番近い)を駆け抜けるため、まさに目の前を全速力の馬が駆け抜けるぞくぞくする光景に、一般ファンからの人気も非常に高いレースです。
今年のこのレースを制したのはジョーカナチャン。新潟の1000m戦は4戦2勝と大好きな直線競馬で見事重賞初制覇を飾りました。スタートから促して、外埒沿いを先頭で進み、他馬迫るラスト300m付近からは「最後(ラスト)もう一伸び来い!」と言わんばかりの菱田騎手の左鞭と必死の追いに応えてもう一段ギアを上げて、見事、先頭でゴール板を駆け抜けました。

アイビスサマーダッシュはサマースプリントシリーズの第3戦に指定されており、ジョーカナチャンは1着10ポイントを獲得して2位タイになりました。1位はアイビスサマーダッシュにも出走していたCBC賞優勝のラブカンプー。残りは北九州記念、キーランドカップ、セントウルステークスの3戦。まだまだどの馬にもチャンスがある状況で、サマーシリーズからも目が離せません!


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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