きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

欧州に蹄音が帰って来た

ようこそいらっしゃいませ。

ようやくヨーロッパに蹄音が帰って来ました。昨7日、ハノーファー競馬場で無観客ながらドイツ競馬が再開にこぎ着け、週明け11日にはパリロンシャン競馬場でフランス競馬が再開の運びとなります。その門出を飾る季初の「G1登竜門」と定評の高いG2アークール賞2000mには、凱旋門賞3着馬ソットサスが名乗りを上げています。昨年は後にG1バーデン大賞14馬身勝ちの荒武者ガイヤースが雄叫びを上げ、17年のクロスオブスターズは次走のガネー賞でG1初制覇、秋には凱旋門賞2着と急成長を見せました。いきなりから見逃せない一番になりそうです。

仏2000ギニートライアルとして伝統に育まれたG3フォンテーヌブロー賞1600mは、同コース同距離の2歳G1ジャンリュックラガルデール賞を制したヴィクタールドラムが登場します。先ごろ惜しまれて亡くなった名種牡馬シャマルダルの遺児で、6戦6勝のピナトゥボ、5戦5勝のアースライトとともに3戦3勝の無敗馬で「シャマルダル三銃士」とヨーロッパ中の注目を集めています。アースライトとはゴドルフィン所属のアンドレ・ファーブル厩舎と同馬主同厩舎の僚馬。フランス、イギリス、アイルランド、ドイツとレースを吟味しながら使い分けて行くんでしょうが、同士討ちを避ければピナトゥボと当たりますから、いずれにしろ難しい選択です。

牝馬のG3グロット賞1600mは、仏1000ギニー・仏オークスに直結するトライアルレースとして知られ、凱旋門賞まで無敗で突っ走った超名牝ザルカヴァやゴールデンライラックなど二冠馬、12年にはディープインパクト産駒のビューティーパーラーがここから1000ギニーでクラシック制覇を成し遂げています。今年はアンドレ・ファーブル厩舎のトロップビューが主役でしょうか?こちらにも注目しておきたいですね。

×