きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) スプリングステークス

先週は3日間で競馬が開催され、中山競馬場では20日(金)にフラワーカップ(GIII)が、22日(日)にはスプリングステークス(GII)が行われました。また22日の阪神競馬場では阪神大賞典も行われ、東西で白熱した戦いが繰り広げられました。覆面歌人の京雅さんからは、皐月賞トライアル・スプリングステークスの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

スプリングステークス 京雅

花は咲き
ルート万全
次ターボ
げに突き放し
大成するよ

隠れたメッセージは「はるつげた きんぼしよ → 春告げた 金星よ」です。
花()は咲き(
ル()ート万全(
次()ターボ(
げ()に突き放し(
大()成するよ(


桜が咲き始め、春を告げる中山競馬場で行われた皐月賞トライアル・スプリングステークス。GI・ホープフルステークス2着という同世代の中でも横綱級の実績を持つ、ヴェルトライゼンデを最後の直線で交わし、大金星を挙げたのは6番人気のガロアクリークでした。
脚を溜めて迎えた最後の直線で、外側に進路を確保し、ヴェルトライゼンデの真横から同馬を強烈な末脚で、豪快にターボを効かせて抜き去り、1と1/4馬身差の勝利をおさめました。

ガロアクリークは自身の4走目で重賞初制覇。鞍上のL.ヒューイットソン騎手も短期免許で来日して初の戴冠。南アフリカ所属騎手のJRA初重賞制覇を成し遂げました。
16年前、このレースで皐月賞の優先出走権を手にし、皐月賞を制した厩舎の先輩ダイワメジャーの再現をすべく、厩舎後輩のガロアクリークが皐月賞に歩を進めます。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

×