きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

三強か、それとも伏兵か

4月19日は、吉田豊 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

土曜、中山競馬場では第22回中山グランドジャンプが行われました。勝ったのは単勝1.1倍、圧倒的1番人気に支持されたオジュウチョウサンでした。道中2番手追走し途中から先頭を奪って、そのまま後続を寄せ付けずの完勝でした。豊富なスタミナを発揮し、2着メイショウダッサイには3馬身差、3着ブライトクォーツは大差引き離す、まさに横綱相撲でした。オジュウチョウサンが障害G1を初めて手にしたのが2016年4月16日に行われた中山グランドジャンプでした。その日から、今日まで障害レース無敗、重賞13連勝、同一重賞5連覇は史上初。記録づくめの勝利となりました。

一方で悲しい出来事もこのレースでは起きました。昨年の最優秀障害馬で2番人気に支持されたシングンマイケルが、最終障害で落馬。体を起こすことができず、そのまま息を引き取りました。今年2月にはシングンマイケルを手掛けてきた高市調教師が64歳で亡くなり、シングンマイケルはそのあとを追うように旅立つこととなりました。父シングンオペラから人馬ともにつないできた想いが、こうした形で最後を迎えるのは本当につらく切ない想いがします。シングンマイケルのご冥福をお祈りします。

日曜は中山競馬場で皐月賞が行われます。2月29日からスタートした中山開催も、2回中山、3回中山とつづき春の中山開催は今日がオーラスになります。昨日緊急事態宣言が全国に拡大され世間ではまだ新型コロナウイルスの猛威がつづいてますが、騒動と混乱がつづく中、春の中山開催は皐月賞を迎えることができました。
今年の皐月賞は、ホープフルステークス馬コントレイル、朝日杯フューチュリティステークス馬サリオス、弥生賞馬サトノフラッグが三強として人気の中心となっています。皐月賞で三強。過去幾度となく繰り広げられてきたレースが思い出されます。最近では2016年の皐月賞で、サトノダイヤモンド、リオンディーズ、マカヒキが単勝2.7倍、2.8倍、3.7倍で三強を形成。しかし勝ったのは、外から一気に抜け出した伏兵8番人気のディーマジェスティでした。さて今年はどのような結末となるでしょうか。重い雰囲気を吹き飛ばす、激しいレースを期待します。

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