きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2020.1.30 歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠)　アメリカジョッキークラブカップ

先週は、中山・京都の東西主場で、アメリカジョッキークラブカップ、東海ステークス、２つのＧII競走が行われました。覆面歌人の京雅さんから、有馬記念優勝馬が活躍したアメリカジョッキークラブカップの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。（メッセージの答えは最後に）

アメリカジョッキークラブカップ　京雅

王者追ふ
馬は溌剌
実力か
やはり断トツ
凱旋したさ
隠れたメッセージは「おうじやが　ふつかつさ　→　王者が　復活さ」です。
王（お）者追ふ（ふ）
馬（う）は溌剌（っ）
実（じ）力か（か）
や（ゃ）はり断トツ（つ）
凱（が）旋したさ（さ）

＜京雅さんの和歌【沓冠】の解説＞
第一回中山競馬の締めくくりとなったアメリカジョッキークラブカップ。優勝したのは、凱旋門賞では、海外馬の高い壁に阻まれ、悔しい帰国となった一昨年の有馬記念優勝馬のブラストワンピースでした。海外帰り初戦が心配されましたが、遠征前の札幌記念と比べ、プラス10キロの堂々とした馬体に溌剌な動き。レースも、中盤から早めに逃げ馬を捉える位置に進出。最後の直線で、後続に1と3/4馬身つけて快勝しました。
有馬記念優勝馬という実績・実力を発揮した見事な凱旋優勝で、王者が復活したことを観衆に示す勝利となりました。

当協会の「キャプテン渡辺のWINNER′S CIRCLE」のコーナーでブラストワンピースを管理する大竹調教師が語っていましたが、ブラストワンピースは瞬発力よりタフさが求められるレースを得意とする馬。有馬記念や今回のように、冬の力のいる中山競馬場は得意舞台と言えそうです。同じくタフさが求められる海外で、今年こそ待望の優勝を飾って欲しいですね。

※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め（冠）と終わり（沓）に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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