きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

可能性という魅力

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日曜は、中山競馬場で3歳重賞の京成杯、京都競馬場で日経新春杯が行われます。
京成杯は今年で60回目の歴史を数えるレースです。今年は12頭が出走。関東では土曜雪となり、日曜の予報では天気の回復が見込まれるものの馬場状態がどこまで回復するかレースの明暗を分けるポイントにもなりそうです。

京成杯といえば、昨年他界した大種牡馬キングカメハメハが2004年に3歳の若かりし時に出走したレースでもあります。
キングカメハメハは新馬戦、エリカ賞と連勝からの京成杯でした。当時エリカ賞は過去5年でアドマイヤベガ、クロフネ、アドマイヤグルーヴと立て続けに素質馬を送り出していました。その出世レースを勝利しての参戦でしたから、キングカメハメハにも期待が集まりレースは1番人気の支持を集めてのスタートとなりました。
ところがレースは中団追走も、前で粘り込みを図るマイネルマクロス、さらに外から末脚を発揮したフォーカルポイントに屈し、勝ったフォーカルポイントとは5馬身近く離されての3着に終わりました。鞍上のバルジュー騎手がレース後に「まだ何をしたらいいのかわからずに走っている」とコメント。そしてこれが生涯で唯一の黒星となり、その後、キングカメハメハはひと息入れてすみれステークス、毎日杯、NHKマイルカップと連勝し、変則二冠への挑戦となったダービーでは、炎天下の東京競馬場をレコードタイムで駆け抜けていったのでした。

今年のレースでは、スカイグルーヴ、ヒュッゲ、ゼノヴァース、ビターエンダーが上位人気となっています。まだ1月ですからクラシック戦線までは日数があります。レースの勝敗もさることながら、可能性という魅力に期待したいと思います。

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