きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

昇竜メールドグラース

11月1日は、難波 剛健 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

ちょっと先になりますが、3連休明けの11月5日に行われるメルボルンCの話題です。JRAからも馬券発売されますが、ハンデ戦の上に24頭立てと日本では見られない多頭数レース、さらにレースを使いながら仕上げていくオセアニア特有の調整法も加わって謎解きは難解を極めます。近年は北半球のヨーロッパから遠征した3歳馬が2連勝しており、軽ハンデ馬が活躍する傾向にあります。南半球は生まれ月の関係や、この時季にクラシックが行われることもあって3歳馬が古馬混合のビッグレースに名を連ねることはほとんどないのですが(日本流に言えば、皐月賞やダービーを捨てて天皇賞春に挑戦するような感覚です)ヨーロッパ育ちとなれば話は別です。今年の3歳勢はエイダン・オブライエン厩舎のイルパラディーソ、僚馬で前走からオーストラリアに移籍したコンスタンティノープルがともに52.5キロの軽量で挑戦します。マークしておく必要がありそうです。

移籍馬といえば、日本馬メールドグラースが勝ったコーフィールドCの1着賞金が300万USAドル≒2億2000万円、メルボルンCは同440万USAドル≒3億2500万円とヨーロッパから見れば破格の高額賞金レースが目白押しのオーストラリアに魅力を感じてか、欧州からの転厩馬が目立つのも最近のトレンドです。コンスタンティノープル以外にも、フランケル産駒の超良血馬ミラージュダンサー、イギリスのトップステイヤーの1頭ムスタジアー、昨年5着に健闘したロストロポーヴィッチなどがそうしたサラブレッドたちです。ここを目標に海を渡って来た馬たちです。チェックしておきたいですね。

現時点でブックメーカーオッズは日本のメールドグラースを1番人気に押し上げています。コーフィールドCの勝ちっぷりに強烈なインパクトがありました。1000万下から6連勝でG1制覇まで上り詰めた勢いは、まさに昇竜を思わせるダイナミックさです。3200mは経験のない領域ですが、泥んこ馬場の菊花賞をキセキが圧勝したように、スピードの持続力に富んだスタミナには定評のあるルーラーシップの血ですから、克服してくれる可能性は十分にありそうです。日本の血統が、ディープインパクトだけではないことを証明してくれるはずです。

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