きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 天皇賞(秋)

10月31日は、杉原 誠人 騎手、林 満明 騎手、田所 秀孝 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
戦前から「最強馬決定戦」と呼ばれるほど好メンバーが揃った先週の天皇賞(秋)を制したのは1番人気に支持された4歳牝馬アーモンドアイでした。覆面歌人の京雅さんからは、その天皇賞(秋)の和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

天皇賞(秋) 京雅

さあ慶祝の日
一騎万全
鍛えれば
良き脚女王か
馬突き放し勝つ

隠れたメッセージは「さいきよう ひんばかつ → 最強 牝馬勝つ」です。
さ()あ慶祝の日(
一()騎万全(
鍛()えれば(
良()き脚女王か(
馬()突き放し勝つ(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
天皇陛下御即位慶祝競走として行われた第160回天皇賞(秋)。当日の東京競馬場には10万人が集まりました。
出走馬は国内外でGIを5勝しているアーモンドアイと3歳馬の雄サートゥルナーリアの初対決に注目が集まり、馬券も両馬から人気となりました。
レースはアエロリットが逃げるなか、サートゥルナーリアを見る位置でアーモンドアイが折り合いました。直線ではサートゥルナーリア、ダノンプレミアムがアエロリットに襲いかかりますが、アーモンドアイはワンテンポ遅らせ、内に進路を選択しました。レース後の談話では、この時、うち埒に馬体を擦っていたようですが、そんな影響もなく一騎他馬とは全く違う脚で抜け出してきます。春の安田記念では悔しい競馬となりましたが、そこからしっかりと鍛え直した女王はうっ憤を晴らすかの如く差し足を披露。最後は2着のダノンプレミアムに3馬身差をつける完勝となりました。


2着に敗れたダノンプレミアムの鞍上の川田騎手も「(ダノンプレミアムも)スムーズな競馬ができましたが、アーモンドアイが強かった」と語っていたようです。
アーモンドアイの注目の次走はジャパンカップもしくは香港カップ。オーナーと協議の上、決定するようで、正式発表にも注目が集まります。
アーモンドアイと共に人気となっていたサートゥルナーリアは6着。「ゲートに入る前から首を上げ下げしており、レースでも力みっぱなしだった」と鞍上のスミヨン騎手がコメントを残しておりました。

今週は、GI競走は一度お休みとなりますが、日曜日のアルゼンチン共和国杯は優勝馬が暮れの有馬記念で好走している注目の重賞です。こちらもお見逃しの無いようにお願いいたします。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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