きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歴史に残るキングジョージ

7月26日は、内田博幸 騎手、宗像義忠 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
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夏の頂上決戦!キングジョージ6世&クイーンエリザベスSが、いよいよゲートインを迎えます。日の丸代表シュヴァルグランは6番人気の評価ですが、上位5頭はすべて今季G1を勝っています。もともと実力がある上に、順調に来ているのですから評価を下げる理由がありません。振り返っても、リボー、ニジンスキー、ミルリーフ、ラムタラ、ガリレオ、モンジューといった錚々たる歴史的名馬が勝ち馬に顔を並べています。今回の大本命エネイブルも、その列に叙せられるだけの資格を持っており、メンバーの質も並ではありません。ヨーロッパでは、まだ実績を残していないシャヴァルグランの6番手評価は、しごく公平で妥当なものと考えていいのでしょう。しかし競馬はオッズが走るわけではありません。

圧倒的人気に支持されているエネイブルのジョン・ゴスデン調教師も「(2番人気の)クリスタルオーシャンは去年までとは馬が違っている。ダービー馬のアンソニーヴァンダイクは3歳で斤量が軽い。人気ほどの差はないと思うよ。ブックメーカーも最後は、莫大な払い戻しのリスクから自分を守らなければならいから、仕方がないけどね」と愛馬の異常人気(?)に自ら手綱を締めています。このゴスデン師の苦言を受けて、エネイブルのオッズは1倍台から2.625倍へ急上昇。馬券戦線も風雲急を告げて、今年のキングジョージはさらに盛り上がりそうです。

日本馬の挑戦は50年前のスピードシンボリと野平祐二騎手の5着に始まって、5頭がアスコットに乗り込み、最高は06年のハーツクライとクリストフ・ルメール騎手の惜しい3着でした。6頭立てと小頭数でしたが、前年の凱旋門賞馬ハリケーンラン、春にドバイワールドCを快勝したばかりのエレクトロキューショニストと強豪が顔を揃えました。ハーツクライは直線で先頭に立つ積極的なレースで勝ちに行きますが、ハリケーンのスミヨン騎手に内をすくわれ、外からデットーリ騎手のエレクトロに目標にされて、半馬身+半馬身の激闘に無念の涙を呑みました。本当に惜しいレースでしたが、日本馬が海外にも通用することも証明して見せました。シュヴァルグランには、父の無念を晴らすには文句のない舞台であり、これ以上は望めない最高のライバルたちです。堂々と立ち向かってくれると思います。

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