きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 宝塚記念

6月27日は、寺島良 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は、上半期のGIの締めくくり、グランプリ・宝塚記念が行われました。制したのは紅一点のリスグラシューでした。京雅さんから和歌が届いておりますので、是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

宝塚記念 京雅

牡馬は消ゆ
抜群牝馬なり
大輪が
追えば見事さ
しかと花咲く

隠れたメッセージは「ぼばたおし ゆりがさく → 牡馬倒し 百合が咲く」です。
牡()馬は消ゆ(
抜()群牝馬なり(
大()輪が(
追()えば見事さ(
し()かと花咲く(


<京雅さんからのメッセージ>
上半期の最後を飾るGI・宝塚記念は並み居る強豪牡馬たちをなぎ倒し牝馬リスグラシューが優勝しました。
リスグラシューはこれまでの中団~後方に控えての差しの競馬から一転し、この日は逃げるキセキの2番手を追送する競馬。この日騎乗したD.レーン騎手の追いに応えて、ラスト300mで逃げ粘るキセキを捕えると、そこからは圧巻の一人旅。2着に3馬身差をつける強い競馬でした。
リスグラシュー、その名前の由来はフランス語で「優美な百合」。昨年のエリザベス女王を制して以降、牡馬との対決を選択し続け、あと一歩で跳ね返されてきましたが、ここにきて大輪が咲き誇りました。


レース後に、管理する矢作調教師は「ビックリするほど強かった」と、そして2着に敗れたキセキの鞍上、川田騎手も「勝ち馬が強かった」とコメントを残しております。今後の詳細は未定とのことですが、海外のレースに挑戦する可能性が高いとのことです。
宝塚記念を制した百合の花が、海外でも満開に咲くことを期待しています。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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