きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

AJCCで思い出す名馬たち

ようこそいらっしゃいませ。

今週は中山競馬場で伝統の重賞アメリカジョッキークラブカップ(GII)、通称AJCCが行われます。

AJCCの歴史を紐解いてみると、日米友好の一環として1960年に創設。創設年は1月5日の正月明け開催日に施行されており、現在の中山金杯の位置付けでした。距離は2000m。翌年は1月中旬に行われていた中山金杯と施工日を入れ替える形で、距離も2600mに延長して開催されました。その後、2500mへの距離変更や東京競馬場での実施期間などを経て、1985年に現在の中山2200mに落ち着きました。

AJCCの歴代優勝馬をみると、競馬史に欠かせない名馬が数多くいます。
凱旋門賞に日本馬として初めて挑戦したスピードシンボリ。メジロティターン、メジロマックイーンと続くメジロ牧場の系譜の礎を築いたともいえるメジロアサマ。
平成に入ってからは、AJCCが現役最後の勝利となったホワイトストーン。天皇賞(春)を快勝したメジロブライト。ダービー馬の強さを見せつけ、そのまま阪神大賞典、天皇賞(春)と連勝したスペシャルウィーク。
近年では中山の地で圧倒的な強さを見せたマツリダゴッホや香港でGIを戴冠したルーラーシップなど、思い出の名馬を挙げれば一晩中語っても足りません。

今年の注目馬は、昨年の菊花賞を制したフィエールマンでしょう。菊花賞ではエタリオウの猛追を振り払い、4戦目でのGI勝利でした。その後は休養にあて、万全の体制で、今年の初戦を迎えます。管理する手塚調教師は当協会ホームページのインタビューで「フィエールマンにとって大勝負の年」と語っており、オーナーの(有)サンデーレーシング様からは「菊花賞優勝以来、久々の競馬となりますが、中間は順調に調整されており、勝ち負けを期待します。」とコメントをいただきました。

※手塚調教師のインタビューは下記をご参照ください。
http://nakayama-racehorseowners.or.jp/main/captain/item/16476/12586

10数年後、「平成最後のAJCCはあの馬が勝ったんだよな・・・」と、きっと今年の優勝名馬を振り返る日が来るでしょう。第1回中山開催を締めくくる伝統の重賞に注目が集まります。

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