きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

開かれたパンドラの箱

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ご承知のように、日本ではモハメド殿下などの名義で走っていたサラブレッドたちが、今年からゴドルフィンの下に統合されてロイヤルブルーの勝負服で競馬場に登場し始めました。この世界的な統合再編の動きは、さっそく目覚ましい快進撃を生み、3月のドバイミーティングで5つあるG1レースのうち、ドバイワールドCをサンダースノーが快勝し、シーマクラシックはホークビル、ドバイターフをベンバトル、アルクォーツスプリントをジャングルキャットといずれもロイヤルブルーが先頭でゴールインするという快挙を成し遂げました。同日の高松宮記念ではファインニードルがゴドルフィン軍団の勢いに弾みをつけています。

勢いは止まらず、6月の英ダービーをマサーが勝ち、ロイヤルブルーから初めてのダービー馬が誕生します。9月には1994年の創設以来、全世界での通算勝利5000勝という金字塔を打ち立て、今日現在で5193勝と記録を伸ばし続けています。カラスの鳴かない日はあってもロイヤルブルーが勝たない日はない!大げさですが、そんイメージすら定着してきました。G1レースでも先日のメルボルンCで今年30勝目、通算で288勝と気の遠くなるような数字です。しかも今年の特徴は先が楽しみな2歳馬が続々とG1レースを勝っており、来季もロイヤルブルーの快進撃は止まらないようです。

ダーレージャパンなどゴドルフィングループの馬主登録問題が物議を醸したのは記憶に新しいのですが、こうして「パンドラの箱」の蓋が開いてしまった以上、日本の馬主さんも世界最強軍団といって過言ではないロイヤルブルーの精鋭たちと同じ土俵で戦わねばなりません。厳しい時代がやって来たものです。知恵を集めて競馬をますます盛り上げることを考え続けていかねばなりません。

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