きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

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昨年の鳴尾記念はルーラーシップが完勝して有馬記念へと駒を進めました。もともとこのレースで好勝負した馬の多くは、正月の中山もしくは京都の金杯に向かうケースが目立つのですが、3年前に現在の第1週に移されてからは、有馬記念の最終チケットを争う場という側面も出てきました。

そいう意味で期待されていたのはトーセンレーヴです。春はキツいローテーションで不完全燃焼に終わりましたが、順調なスタートを切った秋はいよいよ素質全開、有馬記念での姉ブエナビスタとの対決が楽しみでした。ところが直前になって心房細動を発症してしまい、偉大な姉とのドリームマッチは幻に終わりそうです。つくづくツキから見放されたようで気の毒ですね。

それに代わるようなスター候補生はいないのか？久々ですが底を見せていないレッドデイヴィス、荒法師を思わせる競馬ぶりに魅力を感じています。良く知られているように今年初戦のシンザン記念で、後の三冠馬オルフェーヴルを子供扱いは大げさですが、まったく問題にしないで破った馬です。

次走の毎日杯でも賞金加算を狙ったトーセンレーヴを寄せつけず3着に沈めてレーヴ陣営の夢を砕きました。せん馬ということもあって、どことなく悪役風です。こういう存在は競馬を面白く楽しくさせてくれます。ぜひ“希代の悪役”として名を轟かせてください。順調なら有馬記念に出てほしい1頭ですね。

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