きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

年度代表馬

12月27日は、国分 恭介騎手、国分 優作騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

有馬記念はキタサンブラックが鮮やかに逃げ切り、今年4勝目、通算で7つのG1勲章を首にかけて有終の美を飾りました。これで栄えある年度代表馬も確定ですね。おめでとうございます。個人的にブラックのベストバウトは、新設G1の大阪杯ではなかったかと考えています。前後半1000m59秒6-59秒3とまったく隙のない高いレベルのスピードで完全にレースを支配しました。前の馬に楽をさせず、後ろの馬にはなし崩しに脚を使わせて、持ち前の豊かなスタミナで持久力勝負に持ち込み、ライバルに競馬をさせないまま圧倒しました。精緻な美術品のように完成度の高いレース内容だったと感服しました。

もちろん道悪で出遅れながら天性のコーナリングで抜け出した天皇賞秋のパフォーマンスも素晴らしいものでした。2000mから3200mまで、中長距離の王道路線にあって、いつも賢く・どんな距離・どんな展開でもポテンシャルが落ちなかったのは日本の競馬体系が生んだ最上級の結晶であり、現代サラブレッドの理想と言って良いのではないでしょうか。今後は社台スタリオンステーションで種牡馬の仕事が待っています。きっと素晴らしい仔を出してくれるでしょうね。今から楽しみです。

ヨーロッパでは、ガリレオ系ナサニエルが初年度産駒からエネイブルという怪物牝馬を送り出しました。英愛オークスをダブル制覇、キングジョージ、ヨークシャーオークスから凱旋門賞までG1を圧勝続きの5連勝と無双しました。「先に行けて末も切れる、理想のステイヤーだよ」と主戦のデットーリ騎手もゾッコンです。ガリレオ系と言えば、ナサニエルの同期生フランケルもG1の勲章を日本のソウルスターリングに続いて、クラックスマンが英チャンピオンSに6馬身差で圧勝して本格化を告げました。来年はこの馬がヨーロッパ戦線の主役を張りそうです。ガリレオ系の台頭が目立った1年でしたが、ガリレオご本尊も健在で昨年に続きG1は24勝と自己最多タイを記録して存在感をますます高めています。明日はこの辺りを含めリーディングサイアー戦線を眺めてみます。

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