きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ブリーダーズカップ開幕!

11月1日は、難波 剛健 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

「Where The Turf Meets Surf」(芝と波が出会う場所)と小洒落たキャッチコピーで有名な太平洋を見下ろす丘の上に拓かれた西海岸のデルマーは、東海岸のサラトガと並び称されるリゾート競馬場です。ここデルマーの心和む美しい景観を舞台に、今年の競馬の祭典・ブリーダーズカップは開催されます。今年の売り物は、欧米チャンピオン対決ということになりそうです。エイダン・オブライエン調教師はクールモア軍団の精鋭を大挙して送り込み、ゴドルフィンもマイルのヨーロッパチャンピオンに君臨するリブチェスター、復活したドバイワールドC2着のムブタヒージなど実力派をラインナップしています。

オブライエン師は先週ドンカスターでディープインパクト産駒サクソンウォーリアがG1年間26勝の世界記録を達成し、また一つ節目を通過したのですが、さらなる記録の更新を密かに狙っています。それはクールモアの至宝ガリレオの年間G1勝利記録の塗り替えです。この大種牡馬は昨年24勝とキャリアハイを履歴書に付け加えたのですが、今年も現時点で23勝、デルマーと歳末の香港で一気に記録を塗り替えるのでしょうか?BCターフにはアメリカの軽い芝なら本来のスピードが生きるハイランドリール、他厩舎からもユリシーズ、デコレイテッドナイトと現在のヨーロッパ古馬陣におけるガリレオ三本柱が揃い踏みします。メインのBCクラシックにも師は初ダートのリスクを取って3歳勢のエース格チャーチルを挑戦させます。父ガリレオで果たせなかった芝砂両カテゴリーでの二刀流チャンピオンが誕生するのでしょうか?

ローリーポリー、ユーエスネイヴィーフラックのG1姉弟も仲良く海を渡りました。クールモアの喫緊の課題の一つが、ガリレオの娘たちの婿取りです。その有力候補の一頭がガリレオ牝馬メイビーとの間にサクソンウォーリアを出したディープインパクトなのはご承知の通りですが、ダンチヒ最晩年の傑作ウォーフロントが1馬身、2馬身ほども抜け出して先頭を走っています。ローリー姉弟がその旗手ですが、姉はBCマイル、弟は何とダートのBCジュベナイルに挑戦します。種付け料25万ドルと世界トップのタピット30万ドルを追うウォーフロントの価値をさらに高めようという心積もりです。ガリレオ、ウォーフロントを始め種牡馬の価値向上バトルもブリーダーズカップの見どころですね。今週はデルマーの米欧激突にぜひご注目を。

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