きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

国際色豊かなフランスギニー

5月11日は浅見秀一調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

今週末のヨーロッパクラシック第2弾は、フランス・ドーヴィルの直線1600mで土曜に仏1000ギニー、日曜に仏2000ギニーが行われます。先週のイギリス・ギニー戦と使い分ける大手厩舎も多く、アイルランドやイギリスからの遠征馬が目立つのも特徴です。昨年はオブライエン厩舎の遠征馬ザグルカが圧勝して素質の高さを証明しています。今年もオブライエン厩舎は好調で英2000ギニーをチャーチル、英1000ギニーはウィンターがともに完勝劇を演じて独走中です。ドーヴィルには4戦4勝と不敗のカラヴァッジオを大将格に大挙5頭を送り込む予定だそうです。勢いが止まりませんね。

カラヴァッジオはストームキャットからヘネシー、ヨハネスブルグを経て世界各地の2歳戦、3歳戦で華々しい活躍を見せている早熟血統スキャットダディの優良産駒です。昨年のロイヤルアスコットではカラヴァッジオがG2コヴェントリーSを、アメリカから遠征してきたレディーオーレリアがG2クイーンメアリーSとスキャットダディ産駒の独壇場で大きな話題を呼びました。この時期はまだ2歳G1はありませんから、事実上の牡牝チャンピオン独占です。スキャットダディは南米にもシャトルされ、とくに2歳戦3歳戦メインの番組体系を有するチリでは不動の種牡馬王に君臨しています。この世界有数の早熟血統がどんな成長力を披露するのか?今回の仏2000ギニーの最大の焦点かもしれません。

牝馬の1000ギニーは2戦2勝でマルセルブサック賞を制した大本命候補ウヘイダが疲労骨折で回避して混戦ムードです。かつてディープインパクトの娘ビューティーパーラーがこのレースを勝って父の名を高めました。重要トライアルのG3グロット賞を制してのクラシック挑戦でした。今年それに該当するのがセンガというブレイム産駒です。父は不敗の連勝馬ゼニヤッタを破って世紀の番狂わせを演じています。父譲りのジャイアントキラーぶりを発揮できるでしょうか?オブライエン厩舎は3頭出しで臨みます。マルセルブサック賞などG1を4勝したガリレオの名マイラー・ミスティフォーミーの娘ローリーポリーが相手関係から希望をもたせますが、全般に少し決め手に欠けます。ノーザンファームの吉田勝己さんの勝負服で走る話題のフランケル産駒トゥリファウトは、3連勝でG3オマール賞を制して注目を集めました。ここへ来て少し頭打ちのイメージもありますが、いずれ産駒は日本で走ることになるのでしょうから、日本ファンにアピールするような鮮烈な走りを期待したいものです。

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