きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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中山競馬場では一足早く春の訪れを告げる河津桜が咲き始めました。今週はクラシックへ向けて伝統の一戦弥生賞が行われます。

3着以内には皐月賞への優先出走権が与えられ、本番と同じ芝2000mのコースで行われるため、クラシック一冠目を狙う各陣営にとっては非常に重要なレースと言えますね。過去の優勝馬にはミスターシービーやシンボリルドルフ、ディープインパクトなど三冠馬の名前がずらりと並びます。各馬ともこのレースをステップに、のちの競馬シーンには欠かせない名馬と成長していきました。

今年は良血馬の出走登録が多数ある中で注目は、やはり3連勝中のトゥザワールドでしょう。父は10年・11年と2年連続でリーディングサイヤーに輝いたキングカメハメハ、母はエリザベス女王杯優勝馬のトゥザヴィクトリーで全兄には重賞5勝のトゥザグローリーがいますね。

父系の産駒には牝馬三冠のアパパネや海外G1馬ルーラーシップ、13年の年度代表馬ロードカナロアと血統背景は格別です。池江泰寿調教師曰く「前走の若駒Sでは最後の方は流す余裕がある勝ちっぷりだったし、体高が伸びて成長した分、明らかにパワーアップしている」とクラシックの登竜門に向けて準備は万全のようです。

レース名の「弥生」は旧暦で3月を意味し、草木が芽吹く月という意味も込められています。3歳の若駒たちが激闘を繰り広げ、その才能を開花させ、今後の競馬をますます盛り上げてくれることでしょう。

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