きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

昨日、関東地方では“春一番”が吹きました。本格的な春競馬本番はもうすぐそこに来ています。先週、フランスでは平地重賞の第1弾が行われています。障害レースは4月5日のグランドナショナルまでまだクライマックスが続きますが、ヨーロッパにも“春の風”が吹き始めています。

さて、重賞第1弾はサンクルー競馬場のエクスビュリ賞、G3ながら歴史をたどると創設は1891年までさかのぼります。中断はあったのですが、120回を超える回数を重ねています。近年のハイライトは1993年だったでしょうか。牝馬のアーバンシーがここで重賞初制覇、使われながら力をつけ秋には凱旋門賞を勝ってしまいます。後にガリレオ、シーザスターズ兄弟を生んだ名繁殖牝馬です。とくにシーザスターズとは母仔制覇の偉業となりました。G3といえど輝かしい伝統に彩られた名物レース、こういうレースが長く存在していること自体に、ヨーロッパ競馬の奥の深さを感じさせますね。

今年のエクスビュリ賞を勝ったのはノーズキングという馬、昨シーズンから4連勝で重賞は2勝目になります。せん馬のため残念ながら凱旋門賞の出走権がありません。年度代表馬にも輝いたシリュスデゼーグル、この偉大な先輩も8歳ですから跡目を継いでもらいものです。

×