きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

有馬記念の季節

ようこそいらっしゃいませ。

例年この時期になると、中山馬主協会主催の有馬記念プレミアムレセプションパーティーの準備に大わらわだったものです。運営も西川賢会長をはじめ会員の皆さんがボランティア精神を爆発させて手弁当で取り組んでいただきました。中山が誇る伝統のレース有馬記念を、日本の、そして世界の有馬記念に育てようと皆さん一所懸命でした。今考えても、あり得ないほどの情熱とエネルギーを注ぎ込んでいただきました。素晴らしい5年間だったと感動が残る思いです。今年はご案内のように、より大きなパワーで我々が愛する有馬記念を盛り上げていただこうと、その主催運営をJRAに移管しました。そのパーティーは枠順公開抽選というJRAにしかできない新趣向を盛り込んで今夕、品川のホテルで開催されます。一ファンとして成功を祈るばかりです。

最初の年はヴィクトワールピサがグランプリを制覇した2010年でした。彼は翌年、大震災直後で元気を失った日本人にドバイワールドCという抱えきれないほど大きな勇気をプレゼントしてくれました。武運つたなく凱旋門賞に敗れたオルフェーヴルが、その鬱憤を晴らすようにブッチギリ劇を演じて、観るものすべてを驚嘆させた中山の直線は忘れることができない思い出です。幅広いファンの皆さんに日本が世界に誇るビッグレース有馬記念の魅力を知っていただこうと、その年に日本の人々を勇気づけ元気づけてくれたアーティストやアスリートを顕彰する『ファン・オブ・ジ・イヤー』と題した表彰式も併せて行いました。女優の藤原紀香さんを筆頭に、AKB48の皆さん、レスリングの吉田沙保里さん、フィギュアの羽生結弦さん、そして昨年は馬主生活五十年、遂にG1制覇の宿願を果たされた北島三郎さんに贈らさせていただきました。その北島さんと愛馬キタサンブラックが今年は日本中が支持する大本命馬としてゲートインします。有馬記念の歴史に、また新たな一頁が書き加えられようとしています。

×