きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

難解至極な香港マイル

ようこそいらっしゃいませ。

日本でも馬券発売される香港国際競走、今週日曜の1日でG1を一挙に4レース、世界各国から強豪が集結しファンには堪らない豪華版です。前半に行われる香港ヴァーズ、香港スプリントの展望は先週お送りしましたが、今週は後半の香港マイルと香港カップのプレビューをお届けします。

日本からロゴタイプ、サトノアラジン、ネオリアリズムが出走する香港マイルは、香港の英雄エイブルフレンドの復活成るかが最大の焦点でしょうか。豪快きわまる追い込みで地元ファンにはアイドル級の人気がある馬です。香港代表としてロイヤルアスコットのG1クイーンアンSに遠征したこともあり、ファンをワクワクさせたものでした。このレースは常連で、一昨年はグランプリボスやワールドエースを一蹴して圧勝劇を演じ、昨年はモーリスの3着に追い込んでいます。今年は順調さを欠いて、やっと間に合ったという印象なのですが、前走はG2ジョッキークラブスプリントで脚慣らし、いかにもトライアルらしいレースぶりでホームの利も加えて本番での変わり身が期待されています。

ヨーロッパからはオブライエン厩舎のクーガーマウンテンが一発を狙っています。地味な戦績なのですが、クイーンアンSはエイブルフレンドに先着する3着に好走しており、鞍上は恐らくライアン・ムーアということでしょうから、大駈けがあっても驚けません。ロゴタイプは遠征に強い血筋です。父ローエングリンは余り知られていませんが、実はフランスに遠征してムーランドロンシャン賞2着の銀メダルをゲットしたこともあります。その父シングスピールに至ってはジャパンCやドバイワールドC制覇も含めて世界6カ国のG1戦線をにぎわした国際派ヒーローでした。日本に比べればパワーの要る香港の馬場も向いていそうです。モーリスを完封した安田記念だけ走れば楽勝のシーンがあって良いでしょうね。サトノアラジンは掴みどころのない印象ですが、エイブルフレンドとの追い比べになればヒケは取らない?ネオリアリズムは展開次第でしょうか?いずれにしろ差がないメンバー構成で馬券的には難解な一戦になりそうです。

×