きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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36年ぶりの三冠馬誕生の話題に沸くアメリカですが、その主役であるニューヒーロー・カリフォルニアクロームがベルモントSを回避するかもというニュースが流れています。彼が日ごろ着用している鼻腔を広げる効果のあるテープがニューヨーク州では禁止対象のため、それでは走れない、とシャーマン調教師も渋い顔を隠さないようです。

そのテープにどれほどの効能があるのか定かではありませんが、それを装着して6連勝を果たしてきたことを考えると、なしで出走に踏み切るには相当な勇気がいります。そもそもケンタッキーダービー、プリークネスS勝利の価値を遠回しではあれ否定されたとも受け取れなくもないわけで陣営が腹を立てるのも理解できるような気がします。と同時に久しぶりに訪れた三冠馬誕生ショーを棒に振るのは主催者には痛恨の極み、ファンには残念無念でしょう。

と思ったら、主催者がアッサリとルールを撤回しました。一件落着は喜ばしいことなのでしょうが、こうも簡単に撤回されるルールって何なんだの気持ちです。禁止薬物に甘い反面でこうした理解に苦しむルールが存在するアメリカ競馬の行く末が案じられます。競馬をショーとして捉えるのではなく、スポーツとして理解することが先決だと思われてなりません。

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