きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

フランケル産駒の衝撃

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それにしても驚きました。土曜京都競馬場で2歳牝馬重賞のファンタジーステークスが行われ、フランケル産駒のミスエルテが出走。単勝1.4倍の断然人気でのレースとなりましたが、スタートで出遅れ。後方からのレースとなりスタンドがざわつくも、最終コーナーを回り大外後ろから3番手あたりから一気の末脚でまとめて先行馬を交わして勝利を収めました。ミスエルテのレース内容もさることながら、フランケル産駒が日本国内でもこうあっさりと重賞勝利を手にしたことに衝撃を受けたレースとなりました。

サンデーサイレンスが日本の血統体系を大きく塗り替え、ブライアンズタイム、トニービンの御三家の中で突出した成績を残してこの世を去って以降、サンデー系が日本の競走馬を大きく支配。サンデーサイレンス産駒最初で最後の国内三冠馬ディープインパクトが登場したことで、その血の勢力はさらに拡大の一途を辿っていきました。サンデーに偏る血を抑えるべく、多くの外国馬が種牡馬として日本に来日。エンパイアメーカー、ワークフォース、ハービンジャーら日本の馬場との適性もあるのかサンデーの牙城を崩せずに至ります。

そこへきてのフランケル産駒の登場です。事前にあがっていた日本の芝適正に疑問の声をあっさりと払拭。先月の2歳オープンのアイビーステークスでもソウルスターリングが牡馬を抑えて連勝を飾っています。サンデーの血が日本に宿ったときと同じように、まさにいまフランケルの血が日本にも埋め込まれようとしています。そういう意味においても、サンデーサイレンスと同様の衝撃をフランケル産駒から受けます。

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