きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

母父サンデーサイレンス

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先週土曜東京競馬場ではマイルチャンピオンシップ前哨戦の富士ステークスが行われました。レースは前半600m通過36秒3、1000m通過59秒8とゆったりと流れるなか、道中3番手を追走した3番人気のヤングマンパワーが直線早めに抜け出しイスラボニータ、ダノンプラチナ、ロードクエストら実力馬を抑えて見事勝利をあげました。
ヤングマンパワーは父スニッツェル、母父サンデーサイレンス、母スナップショットの血統になります。母父に刻まれるサンデーサイレンスは日本の血統体系を大きく塗り替えた大種牡馬で、数多くの名馬を誕生させてきました。そのサンデーサイレンスは2002年に他界。この世を去り、ポストサンデーサイレンス時代を経て、いま時代はディープインパクト、キングカメハメハによる種牡馬覇権争いに突入。サンデーサイレンスの死後まもなく15年になろうとしますが、ブルードメアサイアーとしてその名まだ輝きを放っています。

富士ステークスでで関屋記念につづき重賞2連勝を決めたヤングマンパワーだけでなく、菊花賞では同じく母父サンデーサイレンスの血を持つエアスピネルが距離不足を嘆かれながらも3着に踏ん張る走りをみせました。つい先日のスプリンターズステークスを優勝したレッドファルクスに、春に安田記念を勝ったロゴタイプ、あるいは昨年クラシック二冠のドゥラメンテも同じく母父にサンデーサイレンスの血が刻まれています。

同じ日の東京競馬場9Rで2歳オープンのアイビーステークスが行われ、フランケル産駒のソウルスターリングが牡馬をなぎ倒して完勝し、父フランケルの名を強烈にアピールしました。同じレースで1番人気だったペルシアンナイトは父ハービンジャー、母父サンデーサイレンスでした。新しい血の時代が到来しつつあるのでしょう。それでもまだまだサンデーサイレンスは、その名が遠くなりつつも沸き立つ力を競走馬に与えていると、改めて先週土曜の東京開催で感じさせられました。

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