きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

豪州スプリントスペシャリスト×サンデーサイレンス

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日曜新潟競馬場で行われたサマーマイルシリーズ第2戦の関屋記念は、3番人気のヤングマンパワーが7番人気のダノンリバティとの叩き合いの末、クビ差前に出て勝利を収めました。2着はダノンリバティ、3着に1番人気のマジックタイム、4着が14番人気のダンスアミーガで、5着が2番人気ロサギガンティアの結果でした。レースを振り返ると、ピークトラムが先手を奪って先頭に立つとロサギガンティアがすぐさま交わし、このまま隊列が整うかと思ったところで外からレッドアリオンがスーッと前に出て先頭を奪って逃げるという、スタートからなかなか激しい攻防が繰り広げられ、ゴール前の攻防含め最後まで目が離せずの展開でした。

勝ったヤングマンパワーは3歳時に手にしたアーリントンカップ以来、2つ目の重賞タイトルになります。ヤングマンパワーはアーリントンカップ制覇後、ニュージーランドトロフィーにNHKマイルカップと掲示板を外したものの関屋記念、京成杯オータムハンデキャップといずれも古馬に混じって3着と力があるところを見せていました。
しかし次の勝利を手にするまで時間を要し、1度だけ距離2000mにチャレンジしたこともありました。しかし、それ以外は一貫してデビューからマイルを走り続けてきた馬です。前走は58キロを背負っての勝利で、今回は叩き合いでもひるまない力強さを見せての勝利でした。

父スニッツェルは豪州産の馬で、現役時代は豪州スプリント界のトップホースとして活躍した馬です。スプリントスペシャリストと母系サンデーサイレンスといえば、父サクラバクシンオーで母父サンデーサイレンスのグランプリボスを思い出します。グランプリボスは若き日に2つのマイルG1を手にし、古馬となり3度のマイルG1・2着、しかも安田記念では人気を落としての激走でジャスタウェイにストロングリターンをあと一歩まで追い詰めました。
さて豪州のスプリントスペシャリストにサンデーサイレンスの血が結合したヤングマンパワーは、このあとどう覚醒していくでしょうか。今後が楽しみになってきました。

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