きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歴史ある真夏のマイル重賞

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サマーシリーズも中盤戦に差し掛かり、ポイントを有する馬たちによる優勝争いが過熱してきます。
今週は新潟競馬場でサマーマイルシリーズ第2戦の「関屋記念(GIII)」が予定されています。関屋記念は新潟記念に次いで歴史が古いレースで、1966年に芝2000mの舞台で創設されました。2度の距離変更と2001年の新潟競馬場の馬場全面改修工事が竣工したことにより、現在の左回りの芝1600mで施行されています。関屋記念は、かつての新潟競馬場があった地域の名で、旧新潟競馬場は新潟市関屋字青山下百問割にありました。戦後も長期にわたり競馬が開催されていませんでしたが、1960年代前半になると競馬再開の機運が高まり、1965年に現在の新潟市北区笹山に新たな新潟競馬場が誕生し、1943年の戦争による開催廃止から22年ぶりに中央競馬が再開されました。

歴史ある伝統の一戦に今年も有力馬たちが集います。

注目はハーツクライ産駒のマジックタイム。前々走では、後に安田記念を制するロゴタイプをゴール前で鮮やかに差し切り、初の重賞タイトルを手中に収めました。前走のヴィクトリアマイルでは6着に甘んじましたが、相性のいい新潟競馬場での好走を期待しましょう。

対するは、昨年のアーリントンカップ優勝馬のヤングマンパワー。近走の成績は思わしくありませんが、父はスプリント界で有名なスニッツェルで、豊かなスピード能力を産駒に伝えていますから、日本最長の直線でそのスピードが発揮されれば、復活優勝も現実味を帯びてきそうです。

他にも500kgを超える雄大な馬体とパワーが持ち味のダノンリバティや一昨年のクラシックに参戦し、近走では復調の兆しを見せるロサギガンティア、先月の中京記念で一気に注目を集め、馬場状態を問わず力を出せるケントオーらもいます。

長い直線でスピードや瞬発力が試される関屋記念。全3戦で行われるサマーマイルシリーズの第2戦目ですから、サマーマイルチャンピオンに向けて重要な一戦となりそうです。

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