きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2014.7.16

ようこそいらっしゃいませ。

●昨日のセレクトセールでフランケルの牝駒が1億円近い高額で落札されました。競馬に海の向こうもこちらもない時代なのですね。毎週半ばの水曜と木曜は、海外競馬の動向を中心にお届けしていきます。

●目下のヨーロッパのG1戦線で元気なのは8歳セン馬のシリュスデゼーグルだけ、というお話を良くしますが、先日イギリスのG2プリンセスオブウェールズS2400mで、ブラジル出身でこれも8歳馬のキャヴァルリーマンが勝利。老雄健在ぶりを見せています。モハメド殿下の愛馬ですね。09年の3歳時にはパリ大賞、二エル賞を連勝、凱旋門賞ではシーザスターズの3着に健闘しています。ブエナビスタが2着したドバイシーマクラシックにも出ていました。走る競馬史といったところでしょうか。立派です。

●名手ライアン・ムーア騎手が手放さない名門サー・マイケル・スタウト厩舎の期待馬インテグラルが、ニューマーケットの牝馬マイルG1ファルマスSでG1初制覇を成し遂げました。3歳5月31日デビューと仕上がりが遅れクラシックには間に合わなかったのですが、徐々に力を付け8戦目での戴冠です。昨年の牝馬チャンピオン・スカイランタン5着、3歳代表リジーナ2着、一昨年の2歳女王サーティファイ7着を破って価値の高い勝利となりました。秋に向けて飛躍が楽しみですね。

●ドーバー海峡を渡ったロンシャンではティベルヴィル賞2400mという準重賞レースが行われました。勝ったザルシャナは、父シーザスターズ、母ザルカシャ、姉ザルカヴァの血統です。鞍上はもちろんクリストフ・スミヨン。目下フランスリーディングジョッキーに3年連続して君臨しているこの騎手は33歳を迎えて円熟味を増し、ただ一人だけ格違いの存在のように思えます。何が凄いかって、馬場の良いコースを瞬時に見抜く天性の勘働きと、そのイメージ通りに乗ってくる技術はもはや追随を許さない領域に達しています。重馬場が普通のヨーロッパでは大きなアドバンテージです。アガ・カーン殿下もそこを見抜いての契約復活でしょうか。こうしてザルカヴァの妹への騎乗が実現し、姉が先頭で駆け抜けた凱旋門賞のゴールを目指すことになります。現段階では、血統とスミヨン騎手以外は海のものとも山のものとも分かりませんが、スターホースに育つ資質はありそうです。