きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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●日本でマスコミ報道を見聞きしていると、トレヴが本調子を欠くようなら凱旋門賞は日本馬で勝てる的気分に染められてきますが、ヨーロッパではこれでもかというほど新星が浮上しています。簡単に勝たせてくれレースではないようです。

●超新星は独ダービーを11馬身ぶっ千切ったシーザムーン、英オークスからキングジョージに向かい古馬を相手にしなかったタグローダと2頭のシーザスターズ産駒。タグローダは8月21日のヨークシャーオークス2400m、シーザムーンは9月7日のバーデン大賞2400mをステップに本番に向かいますが、今の勢いだと両馬とも無敗のまま突き進むのでしょうね。シーザスターズに第三の刺客が現れました。ヴァジラという3歳牝馬でアガ・カーン殿下の所有馬です。G3ヴァントー賞1850mを勝って挑んだG1サンタラリ賞2000mは2着でしたが、勝ち馬のウィーアーが薬物違反で失格、繰り上がりの優勝となりました。これも運でしょう。凱旋門賞にはひときわ執念を燃やす殿下の逆襲に注目しておきましょう。事実上3戦無敗のそのウィーアーは捲土重来を期してヴァルメイユ賞2400mでトレヴの胸を借りることになるようです。

●惑星はこれだけで終わりません。仏1000ギニー、仏オークスを鮮やかに追い込んで5戦5勝としたアヴェニールセルタン末脚の切れは、古馬の牡馬に対して重量6キロのアドバンテージをもらう本番でなおさら生きそうで不気味です。今月17日ドーヴィルのノネット賞2000m経由の予定です。本命に推されそうな英愛ダービー馬オーストラリアはニエル賞から同コース同距離の本番へ向かう王道を歩むのでしょうか。日本勢はジャスタウェイがブッツケ、ゴールドシップとハープスターが再来週の札幌記念2000mから渡仏。けっこうハイレベルな戦いになりどうですから、ここで好勝負になるようなら日本馬の強さも本物でしょう。

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