きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

超多忙な週末

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南半球は15/16年シーズンも大詰めですが、ヨーロッパは今週末から約半年間にわたるG1シーズンが開幕します。その初陣を飾るのは例年通りニューマーケット競馬場の直線マイルコースで行われる英2000ギニーと1000ギニーのクラシックレース2鞍。牡馬の2000ギニーはダービー目標組がまだ出走してこないので、やや小粒感が否めないメンバー構成なののですが、ダンチヒ系ウォーフロント産駒のエアフォースブルーが1倍台の圧倒的人気で確勝ムードが漂っています。既に2歳時にG1を3勝しているアドバンテージがあります。有力勢のほとんどと勝負付けが終わっている印象もあります。お馴染みのクールモアの勝負服でエイダン・オブライエン厩舎の管理馬、鞍上が日本のファンにも信頼が厚い名手ライアン・ムーアとあっては人気も仕方がないでしょうね。この馬、半兄シェーンメーアが藤沢和雄厩舎の現役馬であり、レモンドロップキッドの2歳の半弟も輸入されています。その意味でもレースぶりに注目しておきたいですね。

対抗格に挙げられているのは、ストームキャットの血を引きこれもバリバリのアメリカ血統馬ストーミーアンタークティックという馬。マイル経験が豊富な上に、前走はニューマーケットの同コース同距離のクレイヴンSで鮮烈な末脚を発揮しています。昨年のチャンピオン馬ゴールデンホルンを輩出したジョン・ゴスデン調教師の管理馬です。日本でも活躍しているアンドレア・アッゼニ騎手も騎乗経験がある馬ですが、大一番で手綱を任せられると良いですね。

日曜の1000ギニーは、牡馬勢とは一転して役者が揃った気がします。本命はエアフォースブルー同様にクールモアラインで固められたマインディングというガリレオ牝馬。2歳時にG1を2勝して一歩リードの形です。お母さんのリリーラントリーもG1ホースでしたし、繁殖価値も非常に高そうなエリートお嬢さんです。バリードイルという恐ろしい馬名を貰っている僚馬がライバルでしょうか?バリードイルはオブライエン調教師が本拠とするステーブル名で、クールモア軍団の象徴ような存在です。それほど期待されているということでしょう。この馬もガリレオとストームキャット牝馬との良血馬です。
いよいよ開幕したヨーロッパG1戦線、ハイレベルなメンバーが揃った香港国際競走、さらに史上最強級の戦いになった青葉賞、日本競馬の栄誉の頂点レース天皇賞春、忙しい週末になりそうです。どうぞ心ゆくまでお楽しみください。

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