きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

伝統の一戦『ダービー卿チャレンジトロフィー』

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先週は春のGIシリーズ第2戦の高松宮記念が中京競馬場で行われ、一番人気のビッグアーサーがファンの支持に応え、見事GI初優勝を飾りました。ビッグアーサー自身、初の重賞制覇がGIですから、その喜びもひとしおだったのではないでしょうか。新たな名馬の誕生にスプリント界のさらなる盛り上がりに期待が持てそうですね。

今週は、中山競馬場の芝1600mを舞台に「ダービー卿チャレンジトロフィー」が施行されます。1969年に東京競馬場と京都競馬場で「英国騎手招待競走」が4競走行われ、そのうちのひとつに第18代ダービー卿エドワード・ジョン・スタンリー伯爵からトロフィーの寄贈を受けたことを記念して、ダービー卿チャレンジトロフィーが創設されました。昨年はモーリスが1番人気に応え、完勝。そのままの勢いで安田記念・マイルチャンピオンシップ・香港マイルとGIを3連勝し、年度代表馬に選出されました。現在6連勝中のマイル王ですが、気になる春の始動戦はまだ先になりそうです。

今年も才能ある競走馬がエントリーしてきています。

注目は父ディープインパクト、母マジックストーム、母父Storm Catの産駒サトノアラジンです。父方にディープインパクト、母方にStorm Catの血統は注目を集めている血統背景です。例えばダービー馬のキズナやエリザベス女王杯を制したラキシス、GI戦線では常連のリアルスティール、香港カップ優勝馬のエイシンヒカリなど名馬の名が連なります。今回参戦のサトノアラジンは帰厩後、坂路とCWコースで順調に乗り込まれ、重賞タイトルこそまだありませんが、初のタイトルを中山で達成する可能性は大いにありそうです。
他にも皐月賞馬のロゴタイプやハーツクライ産駒のマジックタイム、先日の中山オープン特別で11番人気の低評価を覆し、復活の優勝を遂げたインパルスヒーローなど個性豊かな素質馬が出てきます。

今回のコースは1コーナー奥からスタートし、外回りの2コーナーに向うため、先行争いが激しくなります。直線も急こう配なうえ、距離も短い独特なコースですから、人気先行馬を伏兵が外から一気に差し切り勝ちなんてパターンも見られるかもしれませんね。マイル界の王者モーリスを脅かす、マイルの強者の誕生に要注目です。

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