きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

春告競馬

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今週はドバイで春競馬の訪れを告げるワールドCデーが行われますが、春の遅いヨーロッパでも先週から平地重賞がアイルランドとフランスでスタートしました。障害シーズンのクライマックスを飾るグランドナショナルはまだ半月ほど先ですが、ワクワクドキドキの競馬シーズンが始まります。アイルランドの開幕G3戦のパークエキスプレスSを勝ったクイーンブロッサムはデインヒルダンサー系ジェレミー産駒で、ジェレミーは祖母ウインドインハーヘアという血統ですから、ディープインパクトとは叔父と甥の関係です。ドバイ出走の日本勢の追い風になってくれると良いですね。

そのディープの血を引くドバイターフのリアルスティール、G1にはほんの少しだけ届かなかった馬ですが、アジアのマイル王モーリスの遠征自重に続いて、10連勝中の大本命ソロウが回避してチャンスが巡ってきました。鞍上もライアン・ムーアを確保して万全の構えです。悲運の倍返しでG1の冠が手に届くところまでやって来ました。シーマクラシックのドゥラメンテは、秋の凱旋門賞を前に世界デビューを果たします。ブックメーカーの人気はキングジョージ馬のポストポンド、名門オブライエン厩舎の刺客ハイランドリールと並んで三つ巴の様相ですが、世界デビューを飾るのに不足のない相手でしょう。

ワールドCのホッコータルマエは三度目のメイダン挑戦です。一昨年のアフリカンストーリーは二度目、昨年のプリンスビショップに至ってはなんと五度目の挑戦で戴冠するなどベテランのリピーターが強みを発揮するレースです。パサパサの砂質、コーナーがキツ目にも感じられるコース設計とある程度の経験が必要とされる傾向も見て取れます。三度目の正直が本当にならないでしょうか?

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