きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

クラシック挑戦権へのあくなき戦い

ようこそいらっしゃいませ。

日中は日差しにも恵まれ、暖かく感じられるようになりました。
徐々に春の香りが感じられる今日この頃ですが、朝夕の冷え込みもだいぶ和らぎましたね。

今週の中山では春のクラシック戦線に向けて皐月賞トライアルの「スプリングステークス」が行われます。1952年に創設された重賞競走で施行当初は東京の芝1800mの別定重量で行われていました。幾度の変更の後、1960年から中山の芝1800mで行われるようになり、春のクラシック登竜門として広くファンの間に親しまれてきました。
同競走の1~3着までに皐月賞への優先出走権が与えられますから、皐月賞、日本ダービーと続くクラシックロードの行く末を占う上でも要注目なレースとなっています。

近年の優勝馬でいえば、昨年優勝したキタサンブラックは菊花賞を制し、2013年の覇者ロゴタイプは皐月賞を、2011年のオルフェーヴルに関しては三冠達成とここ5年の間に3頭のクラシックホースが誕生しています。

今年も魅力的な若駒たちが参戦予定ですが、中でも注目なのはマツリダゴッホ産駒のロードクエスト。父マツリダゴッホは2007年の有馬記念で、当時無類の先行力を武器に3歳馬ながらすでにG I 3勝をあげていた女傑ダイワスカーレットを破り、初のG I 制覇を成し遂げました。年末のグランプリを制し、一躍時の名馬となったマツリダゴッホも3歳クラシックシーズンでは成績が振るわず、未出走に終わっていますから、父の果たせなったクラシック制覇に向けてロードクエストの走りに期待したいところです。

もう1頭注目なのが昨年の2冠馬ドゥラメンテを筆頭に数々の名馬を輩出しているキングカメハメハの産駒ミッキーロケット。一昨年のセレクトセール1歳馬セッションで9936万円(税込)で落札された期待の良血馬です。デビュー戦では才能の片鱗を垣間見せるも2着。次走の未勝利戦で勝ちあがり、梅花賞、つばき賞と2着の惜しい競馬が続きましたが、全4戦中3戦が出走馬中最速のあがりでしたから、この馬の持てるスピード能力はまだまだ底が見えません。レース展開がハマれば、この馬の素晴らしい差し脚が見られるかもしれませんね。

過去10年の同競走では人気馬が上位に順当に入るケースが多々見られます。
今年も人気馬がファンの支持に応えてクラシックへの扉に手をかけるのか、または新しいスターホース候補の誕生が見られるのか、「皐月賞トライアル-スプリングステークス」から目が離せませんね。

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