きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

女王一強に待った

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先週土曜、阪神競馬場では桜花賞トライアルのチューリップ賞が行われました。昨年3着のレッツゴードンキは桜花賞をマイペースで逃げ切って優勝。一昨年1、2着したハープスターにヌーヴォレコルトは桜花賞、オークスを分けあい、2013年3着のアユサンも次走で桜花賞を勝ち、2012年4着だったジェンティルドンナはこのレースから立て直され牝馬クラシック三冠、ジャパンカップと無敗で名牝の道を駆け上がり、同じく2010年牝馬三冠のアパパネもこのチューリップ賞を走り、ブエナビスタ、スイープトウショウ、テイエムオーシャン、あるいは若き日のウオッカとダイワスカーレットが初めて激突したのもこのチューリップ賞でした。
これだけ牝馬クラシック馬、名牝を送りだしているレースですから、毎年のようにチューリップ賞へ注目が集まります。

さて今年ですが、勝ったのは2番人気のシンハライトでした。牡馬相手にシンザン記念で2着したジュエラーと直線叩き合いの末、ハナ差交わしての優勝でした。ジュエラーに鞍上していたミルコ・デムーロ騎手には重賞6連勝がかかってましたが、シンハライト鞍上の池添騎手が意地をみせた結果となりました。

それにしても勝ったシンハライトにジュエラーと、時計がでやすい馬場だったとはいえ勝ちタイムには驚かされました。1分32秒8はレースレコードで、過去10年でもずば抜けて速いタイムです。シンハライトはディープインパクト産駒で初の重賞制覇。新馬戦、紅梅ステークス、チューリップ賞と無傷の3連勝で本番へ臨むことになりました。
今年の牝馬クラシック戦線ですが、2歳女王のメジャーエンブレムが明け初戦のクイーンステークスで2着以下を5馬身以上ちぎっての圧勝。女王としての力の違いを魅せつけ、一強体制を強固にしています。その女王にチューリップ賞から快速をひきさげ挑戦者が現れました。桜花賞と愛称がよいディープインパクトの血が女王メジャーエンブレムへと迫ります。

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