きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

クラシック初戦の皐月賞へ向けて

ようこそいらっしゃいませ。

朝夕の冷え込みはまだ続きますが、日中は暖かく気温も上昇し、とりわけ今年は河津桜の開花が早いですね。
中山競馬場のロータリーには当協会50周年記念に植樹した河津桜が見ごろを迎えています。
河津桜の隣には60周年記念に植樹した枝垂れ桜もありますが、こちらの開花はまだまだ先になりそうです。

さて、今週はいよいよクラシック本番へ向けたトライアルレース、弥生賞が行われます。
本レースは皐月賞と同じコースで行われ、3着までに優先出走権が与えられるため、出走する3歳馬にとっては重要な一戦となります。近年の優勝馬では、2009年のロジユニヴァースが後に日本ダービーを勝ち、2010年のヴィクトワールピサは皐月賞を制しています。内回りの芝2000mで行われる弥生賞は、直線で2度の坂越えを要する中距離コースではタフな仕様となっており、3コーナーから直線でスピードを落とすことなく維持できるかが勝負のポイントとなりそうです。

今年の注目馬は、やはり昨年末、キャリア1戦の身で2歳王者に輝いたリオンディーズ。父キングカメハメハ、母シーザリオ、母父スペシャルウィークと血統背景は文句なしの良血馬です。
シンデレラボーイとなった12月から約2カ月半。馬体はさらに逞しさを増し、復帰初戦が弥生賞となるが、厩舎サイドは『予定通り』と順調に仕上がっているようです。2歳王者としてここは負けられないところでしょう。

対するは、同じキングカメハメハ産駒のエアスピネル。母エアメサイア、母父サンデーサイレンスとこちらも見劣りしないほどの良血馬です。無敗で挑んだ朝日杯ではリオンディーズに3/4馬身(2着)ほど敗れはしましたが、
抜群のレースセンスと3歳馬とは思えない落ち着きがあるのもこの馬のストロングポイントです。レースセンスの高さは世代トップクラスですから当日、どのような走りを見せてくれるのか楽しみです。

他にもダイワメジャー産駒のタイセイサミットやハーツクライ産駒のアドマイヤエイカン、芝・ダート問わない変幻自在の脚を持つヴィガーエッジと有力馬が揃っています。レース名の『弥生』は草木が生い茂り、芽吹く月と呼ばれることから、出走する若駒たちの一層の飛躍に期待しましょう。

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