きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2016.2.18 不敗馬たち

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アメリカではケンタッキーダービー&オークスの出走権を賭けたプレップレースがたけなわです。今月初めには2歳女王ソングバードがラスヴァージネスSを圧勝して5戦5勝と不敗の砦を守り、オークスのヒロインの座へまた一歩近づきました。日本で言うと、先週のクイーンCをレコードで完勝したメジャーエンブレムのように、まったく隙を見せない見事なレースぶりです。陣営にその気はないようなのですが、ダービー挑戦コールも巻き起こっています。近年は日本のカジノドライヴのお姉さんでベルモントSで牡馬を打ち負かしたラグストゥリッチズ、同じく男馬を押しのけて年度代表馬に輝いたレイチェルアレクサンドラ、不敗神話のベールに包まれたゼニヤッタなど飛び抜けたヒロインが登場すると競馬全体が盛り上がる傾向にあり、ダービー挑戦待望論はソングバードへの期待の大きさの現れなのでしょうか。

そのダービーヒーローの一番手ナイクィストも先週のサンヴィセントSに姿を見せて6戦6勝と無傷の連勝記録を伸ばしています。ソングバードにしてもそうですが、負け知らずというのは夢があってファンをワクワクさせてくれます。日本でもサトノダイヤモンドやリオンディーズなど夢のある不敗馬の台頭で競馬が面白くなっていますが、ファンの気分は海の向こうもこちらも変わりがないようです。ナイクィストは偉大な2歳チャンピオンだったアンクルモーの初年度産駒ですが、父は怪我もあって2歳時の圧倒的な強さを取り戻せないまま引退に追い込まれています。父の名誉挽回まで背負って戦い続けるナイクィストにちょっと同情したりします。

これまでロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー＆オークスの前哨戦シリーズは、1着10ポイントで争われてきたのですが、今週からは50ポイントレースが行われます。その先には100ポイントのものも控えており、想像もしなかった伏兵が浮上してくる可能性もあります。ゴールデンウィークの本番まで目が離せない戦いが続いていきます。

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