きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2010.12.12

ようこそいらっしゃいませ。

昨日の中山7R、とても面白かったです。満足しました。1000万下の平場、ダートの2400mのレースだったのですが、メインレース以上に興奮させられました。

中山のダート2400mは向正面からスタートして、約900mでゴール板を通過、そこからもう1周します。ダートとしてはマラソンレースといった趣きになります。

この日の主役はレッドアイというタニノギムレット産駒。いつものように出遅れて離れた後方をトボトボ走っています。そしていつものように2周目の向正面からスパート、ジワジワと差を詰めて4コーナーでは先団にとりつきます。ジワジワというのが良かったんでしょうね。直線もジワジワ伸びて叩き合いを制してしまいます。

最近の競馬は芝もダートも上がり勝負の瞬発力争いがほとんど、こういったレースは滅多に見られません。ある意味“時代遅れ”なのでしょうが、それも味があります。条件馬としては異例の“人気者”が誕生したといえそうです。

クラブ法人の東京サラブレッドクラブの所有馬で、安田隆行厩舎に所属し、早い時期にせん馬になりました。よほど気性が悪かったのでしょうね。癖馬をここまで仕上げたスタッフは大変だったと思います。辛抱強く待ち続けたクラブ会員の皆さんも偉いですね。スパート開始から約1000mを追いどおしの松岡正海騎手、スマートな風貌に似合わない豪腕ぶりは立派でした。まさに馬主、調教スタッフ、騎手と人馬一体の勝利でした。

しかし“人気者”にも悩みがあります。準オープンで戦う今後は適当な番組がないからです。1800mとかではペースもさほど緩まず流れますから、この馬は追走に手一杯になってしまいそうです。強引に仕掛けたところで見せ場をつくるのがせいぜいでしょう。せっかくの“人気者”なのにもったいないですね。馬主やファンを喜ばせるこうした“個性派”ホースにもチャンスがある番組編成を考えてほしいと思いました。