きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

香港で魅せた日本馬の神撃

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国際競馬1年の締めくくり「ロンジン香港国際競走」が13日、香港・シャティン競馬場で開催されました。
今年日本から遠征した馬は総勢10頭。国内マイルG1連覇を果たしたモーリスに、スプリンターズステークス覇者ストレイトガール、昨年のオークス馬ヌーヴォレコルトなどG1馬5頭の強力布陣で各レース出走となりました。

日本屈指の最強馬がそろって香港へと向かったのですから、レース前から期待は高まっていました。しかし地元香港勢が圧倒している舞台ですから不安もありました。日本馬初陣となった香港スプリントには、引退レースとなるストレイトガールに、ミッキーアイル、サクラゴスペルが出走。いずれもスプリンターズステークスで結果を残している馬ですが、2番手追走したミッキーアイルは直線伸び切れずに7着、後方からレースを進めたストレイトガール、サクラゴスペルともに見せ場を作れずに9着、12着の結果でした。

そして迎えた香港マイルです。マイル王者のモーリスがダノンプラチナ、フィエロとともに出走。世界最強のマイラー・エイブルフレンドとの激突に沸き立ちました。モーリスが7番手追走から直線外に持ち出し、エイブルフレンドがその横から並びかけ両馬が直線で激突。最後に軍配が上がったのはモーリスでした。日本馬の香港マイル勝利はハットトリック以来10年ぶりの快挙です。国内のマイル路線がここ数年混沌としていたのがまるで遠い昔のように一躍スターにのぼりつめ、そしてモーリスは国内最強マイル王から世界のマイル王へとかけあがりました。

つづく香港カップでも、日本馬が躍動しました。逃げたエイシンヒカリがそのまま後続を振りきって優勝。2着にヌーヴォレコルトが入り、日本馬のワンツーとなりました。日本馬による香港カップ制覇は、2001年のアグネスデジタル以来14年ぶり4頭目の快挙になります。

今年の香港は、日本馬の強力布陣による神撃によって日本馬の強さを魅せつけた舞台となりました。

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