きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

海外馬のレベル

ようこそいらっしゃいませ。

昨日に続きジャパンCの話題をお届けします。
イギリス、フランスとドイツ馬が2頭で計4頭、多くもないが少なくもなく覚えるにはちょうど良い加減の来日頭数に収まりました。格的にはイギリスのトリップトゥパリスが大将格でしょうか。今年のアスコットゴールドCの勝ち馬です。向こうでは非常に人気の高いG1なのですが、何しろ20ハロン・約4000mを走り抜くマラソンレースです。問われる資質やレース自体の流れも異次元すぎて、ちょっと参考にならないというのが本音です。ただしこの馬、オーストラリアにも遠征してG1コーフィールドC2400mで2着に頑張りました。そのとき日本から遠征したフェイムゲームが6着でしたから存外軽視できない気もします。父シャンゼリゼは、ヨーロッパでは今や大種牡馬の域に達しているダンシリの半弟という良血馬で、この馬が軽めの芝のカナダでG1を2勝していることからも、以外と日本適性を秘めている可能性があります。

フランスのイラプトは、昨日お話ししたフリントシャーとよく似た道筋を歩いています。G1パリ大賞を勝ったのも同じなら、凱旋門賞に挑んだのも瓜ふたつです。2年連続2着と世界の実力派として完全に定着しているフリントシャーですが、3歳時には8着でした。これとの比較からイラプトの5着は威張れる実績ですね。伸び盛りの3歳馬の成長力に注目してみる価値はありそうです。
ドイツ勢では3歳牝馬のナイトフラワーが面白そうです。凱旋門賞の5キロ差ほどではないのですが、JCでも3歳牝馬は古馬牡馬に対して4キロのアドバンテージを貰えます。切れ味が生きる流れに乗れば一発長打の魅力を全開できるかも?
イトウは父が独ダービー馬、母が独オークス馬という血統です。ちょうど20年前、府中の直線を切り裂いた母国の英雄ランドを彷彿させるドイツ魂の塊のような馬です。
今年の海外馬、少し小粒なイメージはありますが、個性派揃いで面白いレースに盛り上げてくれることでしょう。

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