きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

かくして伝説は刻まれた

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日曜京都5Rで行われた芝2000mの2歳新馬戦の余韻がいまなお残ります。2013年のセレクトセール取引価格最高額のロイカバードと取引価格2位のサトノダイヤモンドが出走。ロイカバードが取引価格2億5,200万円に対してサトノダイヤモンドは2億4,150万円とどちらも取引価格2億円超えで、その2頭がデビュー戦で激突とあって、レース前から総額5億円の伝説の新馬戦と注目を集めました。

レースを制したのはサトノダイヤモンドでした。レースは雨の中、重馬場でのスタート。逃げるロードヴァンドールを2番手からサトノダイヤモンドが追走し、その後ろにつけたロイカバードを直線でいっきに突き放して2馬身半差をつけてのデビュー勝ちでした。2着ロイカバードで、3着には4コーナー手前からいっきにマクっていったんは先頭に立ったダノンアローダが入りました。このダノンアローダも2013年のセレクトセール出身馬で取引価格は4,410万円の馬です。2013年のセレクトセール注目馬がデビュー戦で揃った贅沢なレースとなりました。

G1以外で話題の2歳馬同士の激突というと、2008年の2歳新馬戦や、新馬戦ではないのですが2000年のラジオたんぱ杯3歳ステークス(当時は3歳)を想い出します。
2008年の2歳新馬戦ではブエナビスタにリーチザクラウン、アンライバルドが激突。勝ったのは3番人気のアンライバルドで、アンライバルドはレースを制して世代主役の地位を得ます。レース前はこの3頭に話題が集まった新馬戦でしたが、4着に入ったスリーロールスは翌年菊花賞を制し、5着のエーシンビートロンは古馬となりダート重賞のタイトルホルダーになるなど、実力馬が集結したレースでした。
2000年のラジオたんぱ杯3歳ステークスも豪華な顔ぶれとなったレースで、翌年のダービ馬ジャングルポケットに皐月賞馬アグネスタキオン、NHKマイルカップにジャパンカップダート馬クロフネが出走。実績面で優っていたジャングルポケットやクロフネを、アグネスタキオンが直線いっきに突き放して完勝し、立場を逆転させたレースでした。

サトノダイヤモンドにロイカバード、ダノンアローダと、次に激突するのはどの舞台となるのでしょうか。早くから注目を集める2歳馬がこうした走りを刻んでいくことで、楽しみが膨らんでいきます。

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