きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

秋に深まる芦毛の逃走物語

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日曜東京競馬場では毎日王冠が行われました。勝ったのは4歳牡馬のエイシンヒカリでした。
レースはスタートからエイシンヒカリが先手を奪ってそのまま逃走。2番手にはグランデッツァ、ヴァンセンヌがつけてイスラボニータは4番手といった展開で進みます。1000mの通過は59秒9。直線に入りヴァンセンヌが逃げるエイシンヒカリに迫るも途中で失速し、外からイスラボニータ、その後ろからダノンシャークがエイシンヒカリに迫るもエイシンヒカリがそのまま振り切って優勝。2着には間を割って追い込んできたディサイファ、3着イスラボニータ、4着ダノンシャーク、5着トーセンスターダムの結果となりました。

エイシンヒカリはこれで9戦8勝。重賞タイトルは春のエプソムカップにつづいて2つ目となりました。逃げ馬に武豊騎手というとサイレンススズカを想い出すファンも多いことでしょう。天皇賞(秋)へ向けて「もう一段階強くなっていかないと」との武豊騎手コメントですが、エイシンヒカリの後ろを追ったグランデッツァにヴァンセンヌは11着、9着の結果でしたし、いったん後ろまで迫った同世代のイスラボニータを抜かさず振り切る姿は、アイルランドトロフィーと比べるとひと回りもふた回りも大人になった印象を受けます。天皇賞(秋)の舞台でも力強い逃げを魅せてくれるのではないでしょうか。

またこの日東京競馬場では「第7回ジョッキーベイビーズ」の決勝大会が最終レース終了後に行われました。芝直線400mを舞台に全国7ヶ所の地区代表決定戦を勝ち抜いた8名が出場。出場資格は小学4年生から中学1年生で、G1ファンファーレが鳴り渡りジョッキーベイビーズならではの激しいレースが行われました。勝ったのは北海道地区代表で最年少での出場の大池崚馬くんでした。兄と2人の姉も2011年、2012年、2013年と出走。大舞台で優勝しきょうだいの悲願達成となりました。ジョッキーベイビーズは2009年から始まるシリーズです。決勝戦は11月上旬の東京開催のお昼休みが舞台でしたが、昨年から10月に変更。去年、今年と毎日王冠の日の最終レース終了後にレーススタートとなりました。個人的には慌ただしいお昼休みよりも、去年今年のように全レースが終わったあとでの方がジョッキーベイビーズたちの姿やレースをじっくりと楽しめるように感じます。ぜひ来年もジョッキーベイビーズたちが主役となる舞台で、ジョッキーベイビーズならではの激しいレースを期待したいと想います。

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