きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

阪神競馬場で行われた阪急杯では、ロードカナロアが堂々たる王者の貫禄を魅せ今年初戦を飾りました。レース前、3歳以来の距離となる1400mに初めて背負う58キロの斤量がどうかの声もありましたが、重箱の隅をつつく心配だったようです。

道中は5番手で折り合ったロードカナロアは4コーナーで外に持ち出すと、残り200でゴーサインが出てスパート。先に抜け出していたオリービンを余裕の手応えで交わし、国内に敵なしの走りを魅せてくれました。

ロードカナロアの父キングカメハメハは、初年度産駒でフィフスペトルを送り出し函館2歳ステークスで重賞タイトルを獲得すると、翌年の産駒ではローズキングダムにアパパネ、ルーラーシップ、タイセイレジェンド、トゥザグローリーなどを錚々たる名馬を誕生させます。ロードカナロアは、キングカメハメハ種牡馬三年目にあたる2008年の産駒になります。

母レディブラッサムは短距離を中心に走った馬で、母父Storm Catは、1999年、2000年北アメリカのリーディングサイアーにも輝いた大種牡馬です。日本でもシーキングザダイヤが産駒として活躍しました。母父になったStorm Catは、これまでメイショウボーラー(父タイキシャトル)、ファレノプシス(父ブライアンズタイム)を送り出してきました。

ロードカナロアはキングカメハメハ産駒にしてはめずらしい生粋のスプリンターへと成長しました。キングカメハメハは中長距離だけでなく、短距離系の血も引き出せる可能性を持つ、万能型の種牡馬のようです。

×