きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

速さを楽しむ牝馬

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日曜は小倉競馬場で北九州記念が行われました。サマースプリントシリーズ第4戦で、フルゲートの18頭が出走。1番人気は無敗馬ビッグアーサーで2.5倍、2番人気は前走アイビスサマーダッシュで復活Vを飾ったベルカントが5.0倍、3番人気はCBC賞3着から参戦のサドンストームで8.3倍、4番人気はCBC賞で4着したベルルミエールが9.3倍とここまでが10倍を切るオッズで、以下ミッキーラブソング、バーバラ、マイネルエテルネルとつづいてのレースとなりました。

勝ったのは2番人気のベルカントでした。
ベルカントはスタートから道中5、6番手につけ4コーナを回ったところで徐々に前へ進出。直線入り口では3番手につけ、逃げてペースを引っ張ったメイショウイザヨイ、ニザエモンを交わすと、もうあとは横綱相撲でした。追撃するビッグアーサー、ベルルミエールには影をも踏まさず押し切って勝利。終始安定したレース内容でのゴールでした。ベルカントはこれで前走のアイビスサマーダッシュにつづいての重賞2連勝、2歳時に勝利したファンタジーステークスに3歳時に勝ったフィリーズレビューと4つ目の重賞タイトルになります。フィリーズレビュー以降しばらく勝利から遠ざかり早くから魅せていた才能が鳴りを潜めていましたが、これで完全復活といっていいでしょう。まだ気が早いですが、秋のスプリント路線の主役の1頭になることは間違いなさそうです。

2着に入ったビッグアーサーも無敗の5連勝が決して伊達ではないことを示してくれました。初の重賞挑戦で土がついた結果になりましたが、次への大きな飛躍のレースになりそうです。

今年の北九州記念はサクラバクシンオーの血が2頭ワンツーを決めたレースとなりました。
特にベルカントの走りの安定感は、強いことはさることながら、自らの速さを楽しんでいるような走りにも感じられました。父サクラバクシンオーは速さで他馬を威圧・圧倒して歴史を築いた名馬ですが、その仔はどんな蹄音を刻んでいくのでしょうか。スプリント路線が俄然注目が高まってきました。

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