きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

砂の王者への第一歩

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先週は新潟での関屋記念のほか、札幌競馬場ではダート重賞のエルムステークスが行われました。
古馬13頭が出走。帝王賞6着からの巻き返しを狙うクリノスターオーが単勝2.2倍で1番人気に支持され、以下ジェベルムーサ、ソロル、カチューシャ、グレープブランデー、ヒラボクプリンスとつづいてのレースとなりました。

レースを制したのは2番人気ジェベルムーサでした。
レース序盤は後方に構えたジェベルムーサは向こう正面から前に進出、持ったままで残り600mでは2番手につけ、最後の直線残り200mで先頭に立ってそのまま押し切ってのゴールでした。3番手追走から迫ってきたグレープブランデーをクビ差しのいでの勝利でした。

ジェベルムーサは父アグネスタキオン、母父ロックオブジブラルタルの血統です。
これまでレパードステークスでの3番人気に始まり、昨年はマーチステークスでは2番人気、平安ステークスでも2番人気、昨年のエルムステークスでは1番人気、シリウスステークスでは2番人気といずれの重賞でも期待を集めながらも勝利には届かず、今回6度目の重賞挑戦で初のタイトル獲得となりました。

また2着には5番人気のグレープブランデーが入りました。
グレープブランデーは3歳時にはジャパンダートダービーを勝って3歳ダート頂点に立ち、古馬になって2013年にはフェブラリーステークスを勝っている馬です。骨折での休養明け以降、復活までもう1歩のレースがつづいてましたが今回勝ったジェベルムーサよりも2キロ重い斤量を背負っての2着ですから、復活Vへの大きなステップとなったのではないでしょうか。

上位人気に応えてさらなる上昇を目指す実力馬に復活への礎を築いたG1馬と、今後のダート路線が楽しみになるエルムステークスでした。

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