きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

一日千秋の思い

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昨日お話したロンジンのワールドサラブレッドランキング最新版が発表され、ダートの米三冠馬アメリカンファラオが131ポンドを獲得して、芝の英ダービー馬ゴールデンホルンの130ポンドを逆転、世界一の座に上り詰めました。今月初めのハスケル招待Sで持ったまま追うところなしで完勝した圧倒的なパフォーマンスが高評価されたものですが、強いには強いが既に勝負付けの済んだ同世代相手のレースで、そこまで高い評価はどうなんだろうという気がしないでもありません。

一方のゴールデンホルンは前走エクリプスSで現在の10F路線での古馬代表格ザグレイギャッビーを実質マッチレースの末に完封しています。今季はマイル王ソロウとの一騎打ちだったドバイターフ、スピルバーグも出走したプリンスオブウェールズSでは潜在能力No. 1の新星フリーイーグルを迎え撃ち、いずれも勝ち切れない2着が続いています。シーズン終盤の頂上戦、3歳との斤量差がグッと縮まる英愛チャンピオンSでの一発に向けて調整途上という節もありますが、常識的には勝負付けは終わったと見るべきでしょうか。古豪シリュスデゼーグルも今年8歳でかつての大物食いの不気味さに欠ける印象です。

来週行われるレースレーティング世界一のG1インターナショナルSは、ダービー、10Fと王道路線を驀進してきたゴールデンホルンとマイルで敵なしの切れ者グレンイーグルスの3歳馬対決が焦点になります。グレンイーグルスはデビュー戦で仕上がり不足から不覚を取った以外は、2歳G1ジャンリュックラガルデール賞での3着降着を含めてすべて先頭でゴールしている馬です。ダービー挑戦も囁かれたクールモアの大将格ですが、オブライエン調教師の慎重な英才教育でマイルに特化して使われてきました。いよいよ王道路線へ乗り込むわけですが、父ガリレオの血統で距離適性に不足はないでしょう。現時点では間違いなくファンが見たいレースNo. 1が実現します。

北米のアメリカンファラオ、欧州のゴールデンホルン、そして日本では二冠馬ドゥラメンテ、各地域でいずれも3歳馬が古馬を制圧してレーティングトップの座を占めています。ドゥラメンテも早く怪我から復帰して、どこかで3強対決のドリームレースが実現するのをファンは一日千秋の思いで待っているんでしょうね。

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