きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ハンデキャッパー冥利

ようこそいらっしゃいませ。

日曜中京競馬場ではサマーマイルシリーズ開幕戦の中京記念が行われました。中京芝1600mで行われたハンデ戦です。
今年のレースはゴール前で1着からクビ、クビ、クビ、クビ、クビ、ハナ差の横一線で並ぶ大激戦。1着から最後のメイケイペガスターの入線までタイム差にしてわずか1秒3差という各馬団子状態でゴールを通過したレースとなりました。
レース前のオッズも、1番人気はカレンブラックヒルで4.8倍、2番人気がレッドアリオンで4.9倍、3番人気がダローネガで5.5倍とここまでがひと桁オッズですが、4番人気以降は拮抗状態で16番人気のナリタスーパーワンですら単勝57.4倍で、どの馬が勝ってもおかしくない尾張で繰り広げられる戦国絵巻の様相でした。

混戦のレースを制したのはスマートオリオンで、道中先行してレースを追走し、残り200m付近で先頭に立って押し切っての勝利でした。
スマートオリオンは父グラスワンダー、母父ウイニングチケットの血統で、昨年3月のオーシャンステークス以来となる重賞2勝目となりました。スマートオリオンはこれまで短距離を中心に走ってきた馬で、マイルはデビュー2戦目の未勝利戦を走って以来の舞台でしかもそのときはダートでしたから芝マイルは今回は初挑戦の距離でした。今回57キロのハンデと決して有利な条件ではなかったのですが、2着に入った軽ハンデ斤量52キロのアルマディヴァンの猛追を振りきっての勝利と、今後走る舞台の幅を広げる勝利となりました。

それにしても今年の中京記念はハンデキャッパー冥利に尽きるようなゴール前の攻防となりました。6番人気、13番人気、3番人気での決着でしたが3連単は25万馬券。それだけオッズが割れてファンを悩ませたということでしょう。また4着には15番人気のエールブリーズに、5着には8番人気のカオスモスが入るなど、これぞハンデ戦といったレース結果でした。敗れた上位人気馬も着順こそ落とせどタイム差はわずかですから、次走はまた違った結果を出してくれるのではないでしょうか。

×