きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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先週24日、福山競馬場が63年の歴史に幕を閉じました。福山競馬場は戦後まもない1949年、復興財源などを目的に開設され、長い間、福山市の財政を支えてきました。1978年度には33億5000万円を市の財政に繰り入れ貢献しましたが、1999年に初の単年度赤字を出し、累積赤字は膨れ上がり、24日の開催をもって廃止が決定されました。

昨年導入したJRAのインターネット投票IPATも好調で予想を上回る売上高がつづいていましたが、全体の売上は伸びず、収益率の高い本場の売り上げの落ち込みが響いたと新聞紙面では伝えています。

最後となった24日には、開門前から約1000人が列を作り、1万273人が訪れ、身動きがとれないほどだったようです。1万人越えの観客数は1995年以来、18年ぶりだったようです。

福山競馬場はアラブ専門の競馬場としても名を残し、2009年までアラブのみで編成するレースを開催していました。23日には、全国で唯一のアラブ馬レッツゴーカップ(牡12)が第5レースに出走。若いサラブレッドに交じり走り続けたレッツゴーカップは、最後となる舞台でレースを完走し現役生活を終えました。レッツゴーカップの引退で、日本におけるアラブ系競走馬が姿を消すことになりました。引退後は京都府で乗馬となる予定のようです。

中国地方に唯一残っていた地方競馬は姿を消しました。福山競馬場の跡地の利用については、大手スーパーや商業施設が建てられるとの話も聞かれるようですが、現段階では白紙とされています。

競馬の文字が消えていくのはとても残念でなりません。

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