きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

イギリスと日本をつなぐエプソムカップ

ようこそいらっしゃいませ。

先週から夏競馬となり、深緑のターフには続々と若駒のデビューが始まりました。
今週は東京競馬場の芝1800mを舞台にエプソムカップが行われます。日本ダービー50周年を機に、東京競馬場とエプソム競馬場が姉妹競馬場として提携したのが始まりで、この時に記念樹とカップの交換が行われたそうです。(東京競馬場から桜を贈り、エプソム競馬場から柏が贈られた)

東京競馬場では「エプソムカップ」、エプソム競馬場では「The JRA Condition Stakes」として施行され、JRAと英国ジョッキークラブとが交流を深めるレースとなっています。交流のきっかけとなった日本ダービーは英国のクラシックをモデルとしましたから、伝統の英ダービーが行われるエプソム競馬場の名を冠した本レースはGIIIながら注目度の高いレースと言えるでしょう。2013年の優勝馬クラレントは翌2014年のサマーマイルシリーズのチャンピオンとなり、2着のジャスタウェイは同年の天皇賞(秋)・ドバイデューティフリーと制覇し、世界のトップの座を射止めました。

今年もこのレースをきっかけに飛躍を誓う素質馬が多数エントリーしてきました。
注目は前走のモンゴル大統領杯で直線鋭い末脚で勝利を物にしたサトノアラジン。エリザベス女王杯勝ち馬のラキシスを全姉に持つ良血馬です。馬体や精神面も成長し、本格化の途中であれだけのパフォーマンスを見せられるのですから期待してしまいますね。

対するは昨年のエプソムカップ覇者ディサイファですね。前走の中日新聞杯を快勝し、6歳となった今年も好調をキープしていますね。3か月ぶりの休み明けになりますが、東京での成績は自身の勝鞍全7勝のうち、4勝が東京での勝星になりますから得意のコースで昨年に続く連覇が狙えそうです。

他にも圧倒的なスピードを武器に逃げるスタイルを確立しつつあるエイシンヒカリや2013年NHKマイルカップ優勝馬のマイネルホウオウ、重賞ウイナーのユールシンギングらがいます。

注目されている有力馬だけでなく、伏兵も虎視眈々と優勝を狙ってきますから飛躍へのチケットを掴み取るのも一筋縄ではいきませんね。

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