きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

マイル新時代の幕開け

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日曜東京競馬場では、G1シリーズ・6連戦のオーラスを飾るマイル王決定戦の安田記念が行われました。
心配された天気も朝にはすっかり晴れ上がり、良馬場。昨年とはうってかわり絶好のコンディションでのレースとなりました。

勝ったのは4歳馬モーリスでした。
レースはリアルインパクトが逃げてケイアイエレガントが2番手追走し、レッドアリオン、モーリス、ミッキーアイル、フィエロ、クラレントとつづいて展開する形となりました。前々走、前走ダービー卿チャレンジトロフィーと後方からのレースだったモーリスの位置取りには、場内からどよめきが起こりました。そのモーリスは4コーナーでは3番手へ進出。直線では坂を持ったままで駆け上がり先頭へ立ち、頂上から追い出されると、あとは横綱相撲かと思ったところで、後方からヴァンセンヌが末脚を伸ばして強襲し、最後はモーリス、ヴァンセンヌ、並んでのゴールとなり、クビ差モーリスが粘りきり4連勝でマイルの頂点へと立ちました。2着ヴァンセンヌ、3着クラレント、4着フィエロ、出走していたG1馬はカレンブラックヒルの7着が最高でした。1着から17着までの差が1秒1差で、勝ちタイムが1分32秒0の決着でした。

ゴール前、叩き合いとなったモーリスとヴァンセンヌは今年になり力を発揮し頂上へ駆け上がってきた馬です。
モーリスは1月の若潮賞からスピカステークス、ダービー卿チャレンジトロフィーと連勝。ヴァンセンヌは今年6歳ですが昨年秋に屈腱炎から1年7ヶ月ぶりに復帰し4連勝で東京新聞杯を優勝。京王杯スプリングカップ2着を挟んでの安田記念出走でした。特にモーリスは、前走ダービー卿チャレンジトロフィーでは2着以下を3馬身半ちぎる強烈な印象を残したレースを披露していました。

1、2着両馬ともに今回の安田記念はG1初出走となるレースでしたから、よけいにマイル路線に新しい風が吹いた感じがします。今年の安田記念はマイル新時代の幕開けを感じ、そして秋が楽しみとなるレースとなりました。

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