きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

時代を先導する女王の誕生へ

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土曜東京競馬場で行われた安田記念前哨戦の京王杯スプリングカップはゴール前、大激戦。優勝したサクラゴスペルから12着のダンスディレクターまで0.3秒差、上からアタマ差、半馬身、ハナ、ハナ、クビ・・・アタマと団子状態となってのゴール通過となりました。
勝ったサクラゴスペルは2度のオーシャンステークス制覇につづいて、今回で3つ目の重賞タイトルとなります。父サクラプレジデントは2002年の朝日杯フューチュリティステークスで2着、翌年のクラシックでは皐月賞でネオユニヴァースの2着に入り、ダービーでも2番人気に支持された馬でした。産駒の重賞勝ちは、サクラゴスペルにフラワーカップを勝ったサクラプレジールがいます。

それにしてもサクラゴスペルの近走の復調ぶりには驚かされます。
2013年にオーシャンステークスで初の重賞タイトルを手にし、高松宮記念4着、安田記念5着し、夏の新潟からスプリント、マイル戦線で上位中心馬の1頭となるかと思われていたサクラゴスペルは、その後着順を11着、17着、7着、12着、13着・・・大きく落とし続け、勝ち星からも遠ざかっていました。それが昨年暮れのラピスラズリステークスでクビ差の2着に好走し、今年3月のオーシャンステークスで2年ぶりの勝利、そして今回の京王杯スプリングカップ制覇と今年7歳馬ですがさらにもうひと伸び力を蓄えた感じがします。ぜひ安田記念でも接戦でもひるまぬ走りを魅せてください。

日曜は古馬女王決定戦のヴィクトリアマイルが行われます。
前日販売の1番人気はヌーヴォレコルトで2.4倍、ついでディアデラマドレが5.4倍、レッドリヴェールが8.0倍、カフェブリリアントが10.9倍となっています。ヌーヴォレコルトにもう少しオッズが偏るかと思っていたのですが、他馬の逆転への可能性や期待も感じるオッズになっています。
ヌーヴォレコルトは昨年のG1では、オークス制覇以降、秋華賞にエリザベス女王杯といずれもクビ差で優勝を逃しただけに今回はきっちりと勝って女王としての存在を示したいところ。本来であればハープスターがこの場にいて女王の座を競っていたのでしょうが、そのハープスターの存在をも遠くかすめてしまうような走りで新女王の誕生に期待したいと思います。

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