きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

レコード勝ちの実力

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日曜東京競馬場では3歳マイル王決定戦のNHKマイルカップが行われました。前日夜には降った雨も明け方にはやみ、一転、最高気温27度と日差しが照りつける好天でのレースとなりました。前売りではミュゼスルタンが1番人気だったオッズは、直前まで激しく入れ替わり、最終的にはグランシルクが1番人気で4.3倍、2番人気ミュゼスルタンで5.9倍、3番人気がクラリティスカイで6.4倍、以下アルビアーノが6.5倍、アヴニールマルシェが7.2倍、アルマワイオリが10.7倍とつづいてのレースとなりました。

勝ったのは3番人気のクラリティスカイでした。道中は先行集団でレースを進め、直線で逃げるアルビアーノを追いかけ残り200mで捉えるとそこから地力を発揮し、2着アルビアーノに1馬身、後ろから迫ったミュゼスルタンにもセーフティーリードをキープしたままでの栄冠でした。クラリティスカイは昨年7月に中京でデビュー。3戦目の未勝利戦を勝ち上がると、次走の新設重賞いちょうステークスを1分33秒5のレコード勝ちし、朝日杯フューチュリティステークスでは3番人気に支持され3着に入っていました。休養を挟んで今年初戦は弥生賞から始動。弥生賞6着、皐月賞5着と走り、当初ダービーへ向けての調整予定をNHKマイルカップに変更し、戴冠につながりました。

今回のNHKマイルカップの勝ちタイムは2歳時に勝ったいちょうステークスと同じ1分33秒5でしたから、同世代のマイル路線ではまだ上ということになるのでしょう。アルビアーノ、ミュゼスルタンら上位馬もさらに力をつけしのぎを削ればマイル路線もより白熱していくのでしょうが、弥生、皐月とクラシック王道を歩んでNHKマイルカップに矛先を変え勝利したクラリティスカイは今後どの路線を歩むのでしょうか。今年のNHKマイルカップは3歳マイル王誕生の祝福とともに次なる舞台に注目が集まる結果にもなりました。

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